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ルーチェクラッシカのデザイナー光田実土里によるBlog ウエディングドレス作りについてや日々の感じたことなどについて書いています。


by 光田 実土里(ゆらりな)
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近藤れん子先生

東京立体裁断研究所の近藤れん子先生が、8月9日20時36分、享年90歳にてご永眠なされたそうです。

洋服作りの神髄であるシルエット作りの美しさや喜びを、少人数制にこだわって教室を40年ほど続けられ、常に新しい目線で研究を続けられた先生のご指導を約5年にわたって受けられたことを心から誇りに思います。

最後にお会いしたのが、ちょうど3年前の8月。先生が大好きな紫色の花束をとても喜んで受け取って下さいました。今こうして、お客様に喜んでいただける仕事ができること、そして本当に未熟だった私に根気強くご指導いただいたことのお礼が言いたくて、何年ぶりかに教室に会いにうかがったのですが、私がいつも、真ん中の一番前の席に座っていたことまで覚えて下さっていました。

そのときのエピソードです。まだ現役で教室に立たれていることでさえ素晴らしいのに、いつまでも、気が若く、バリバリ仕事をなさりたい先生は、「年をとるってことは、本当に罪悪よ...!! この前まで出来ていたことが、出来なくなったり、忘れてしまうことが何て悔しいことか...。」と話されていました。

美しい洋服への情熱をいつまでも枯れさせないエネルギーを感じて、先生らしい言葉に驚き、また微笑ましくも思いました。「先生それは、それだけエネルギーが強い証拠ですよ!! 私は年を取ったら、アップルパイとか焼いて、お昼寝とかしていたいですから...」と笑いながら話したことが懐かしく思います。

私にとって、とても大きな存在である、れん子先生が亡くなられたことは、とても悲しくて、心細くもあります。でも、私の心の中には、れん子先生の理念が、そして情熱が流れ続けていることは事実です。素晴らしい技術を、そしてたくさんのインスピレーションを、ご指導いただけたことに心から感謝しています。どうか安らかにお眠りください。

数日、東京を離れていましたので、友人が連絡をくれていたのですが、お通夜やお葬式にも伺うことが出来ずに残念でした。今晩は、心静かに祈りたいです。
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by luceclassica | 2011-08-22 21:21 | アトリエから